今年の春、義母が歩行困難になりました。原因はいくつもあり、義父が亡くなって以来、一人でとる昼食はカップラーメンやお餅だけの日もあるなど、必要な栄養が十分に摂れていなかったこと。さらに、コロナウイルス感染後しばらく家事や畑仕事を全くしていなかったこと。背中が丸くなり、高い所の物を取ったり、洗濯物を高い位置に干すことを避け、腰をかがめたままでもできること以外は家族に依存するようになっていたこと。そのような状況で体力も筋力も低下していたところに、いきなり草刈り機を使って草刈りをしたこと──。これらさまざまな要因が重なり、草刈り機を抱えたまま身動きが取れなくなってしまいました。
本人は「このまま寝たきりになってしまうのでは」と半ば諦めた様子でしたが、ここで鬼嫁発動!(笑)
「足が動かないならキャスター付きの椅子で杖を使いながら移動してみよう」「膝から下は動くから、蹴って進んでみよう!」「両手に杖を持って立ってみよう」「押し車で歩いてみよう」と声をかけながら、少しずつ動けるようになり、膝に手を置けば歩行できるところまで回復しました。はじめは渋々でしたが、動けるようになるのはやっぱり嬉しそうでした。

以前参加した研修会で、“C型元気応援教室”という取り組みを知りました。ビフォーアフター動画では、玄関の段差がつらく出入りが難しかったお年寄りが、軽やかに段差を上り下りできるようになっており、その変化に「すごい!」と感動したのを覚えています。
「はぐ」のメンバーには地域包括支援センターに勤務されている方もいるため、早速相談したところ、担当の方につないでいただき、“元気応援むらかみ教室”に入学することができました。
3か月間、週に1回施設に通い、運動(筋トレ)、栄養指導、口腔ケア指導を受け、自宅でも続けられるよう宿題メニューもいただきました。義母は毎日その宿題をこなし、3か月後には階段の昇り降りが可能になり、膝に手を置かず十数メートル歩けるようになり、背筋を伸ばして洗濯物も干せるようになりました。最後に担当の方がビフォーアフターの動画を撮りに来た際には、草刈り機の操作まで披露して見せたほどです。


教室は卒業しましたが、これから冬になり活動量が減る季節。筋トレや日常動作の工夫で筋力低下を予防し、まだまだ元気に過ごしてほしいと思っています。
こんなにも有益な事業を、住民の皆さんはどれくらいご存じでしょうか。日常生活に不安や困難を感じている皆さん、そのご家族や周囲の方々にこそ知っていただきたいという思いがあり、今回のリレーコラムの題材にさせていただきました。
この度義母の件に関わってくださった沢山の皆様に、心より感謝申し上げます。

