報道写真展を見てきました。2024年1年間に報道カメラマンが撮ったベストショットの展覧会です。
パリオリンピック・パラリンピックのアスリートの奮闘の姿、大谷翔平のホームランの瞬間、皇室の方々のお姿、ニュースやトピックスを伝えるショットなど多くありましたが、とりわけ胸を打たれたのは1月1日の能登半島地震、9月の奥能登豪雨を伝える写真群です。
破壊された建物の前で立ちつくす人、犠牲者に手を合わせる人、避難所で心を落ち着かせようとしている人、復旧に動き出す人々、尽力する消防やボランティア・・・。
撮られる側は悲しみや苦しみのただなかにいますが、写す側にも覚悟がいったことでしょう。
覚悟をもって撮った写真、見ながら涙がこぼれそうでした。
そして、感じました。
「カメラマンはどんな思いでシャッターを切ったのだろうか。
苦しい思いをしている方々は、今、何を求めているだろうか。」
報道カメラマンは、真実を映すため、現実に向き合い、心のひだは乱さぬように慎重に、でも確かに伝わるように切り取ったと思います。その写真をきっかけに、私は、自分自身と被災地・被災された方々との距離をぐっと縮めて考えました。
報道の写真一枚一枚が伝える、今まさにの現状、撮られる側の心と撮る側の心意気がわかる人間でありたいと感じた展覧会でした。
