昨年4月と6月に介護報酬の改定がありました。また、診療報酬、障害福祉サービス等報酬についても同時改定となりました。介護報酬については人口構造や社会経済状況の変化を踏まえ、「地域包括ケアシステムの深化・推進」「自立支援・重度化防止に向けた対応」「良質な介護サービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり」「制度の安定性・持続可能性の確保」を基本的な視点として、報酬改定が実施されました。


 国内で働き手が不足する中で、医療や介護の業界は働き手の不足に拍車がかかっています。厚生労働省の推計では介護が必要な高齢者を支えるために必要な介護職員の数は、団塊ジュニアの世代が高齢者となる2040年度には272万人となり、57万人不足するとのことです。介護報酬改定は今後のこのようなことも踏まえて更なる介護サービスの質の向上を図るため処遇改善や生産性の向上による職場環境の改善に向けた取り組みを推進がうたわれています。

 そこで、今回は現在、介護の現場で行われている取り組みについて少し紹介いたします。
まず介護記録については紙とペンを使用した手書きから、介護記録ソフトを用いたタブレット入力が導入されつつあります。そして車イスへの移乗についてはリフトやスライドボード、スライドシートを使用して持ち上げない介護にシフトしています。(私が学生の時はボディメカニクスを活用してと言ってましたが、今は死語になりつつあるのでしょうか・・)排泄については性能の良いオムツ、排泄検知システムの活用。夜間のラウンド(巡視)は見守りセンサー、及びカメラの活用。そして職員間のコミニュケーションはPHSとインカムの活用。


 ざっくり言うとこれらを積極的に取り入れている事業所にはより高い介護報酬、加算が支払われるようになりました。(生産性向上加算等の要件※細かいことはここでは触れません)
介護の仕事はまだまだ人が関わる部分が多くて、上記のシステムは補完的な役割になるかと思います。ただ職員も年を取るため、今と同じことが、同じようにできるとは限りません。私自身が介護を受ける頃にはもっと別の物が導入されるかも知れません。不安はつきませんが、自分自身できることをこれからも取り組んでいきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。