前回のリレーコラムの最後、竹内まりあの「人生の扉」のように生きていけるといいなぁ…と締めました。〝元気な60歳になりたいわ〟〝70歳になっても大丈夫よ〟


 ところが60歳の誕生日は突発性難聴の治療のためにベッドの上で迎え、62歳にはメニエール病(耳からくる激しいめまい、吐き気に見舞われます)発症。64歳の誕生日はコロナで誰にも会えず、その後もメニエール病の再発にたびたび襲われました。でも治療をすればすぐ治り、仕事やほかの活動もし、旅行に出かけ、もちろんお酒は人一倍飲み、それなりに元気に楽しく過ごしていました。


 ところが、昨年秋から大きな発作は起きないものの、薬を飲んでいてもちっとも良くならず、「はぐ」始めほかの活動はお断りさせてもらう状況に。「明日の朝めまいがひどくなっていませんように」と祈りながら眠りにつき、毎日どうなるかわからない、ハラハラドキドキ、綱渡りの日々でした。仕事だけは休むわけにはいかないと続けていましたが、ついに12月の朝、いつもより強いめまいがあったので、着替えて早めに一口食べて薬を飲んで治まるのを待っていたら、目の前のテレビ画面も天井もグルグルぐるぐる。トイレにやっと這って行く状態。この状態になってようやく「無理だ」と思い仕事を休ませてもらって受診。「50代じゃないんだよ!60代はだんだん無理きかなくなるんだから、しばらく仕事休みなさい!!」と先生に言われ、初めて安心して「休ませてください」と職場に言えました。どこの職場も心配してくれ「無理しないでゆっくり休んで」と声をかけてくれました。そうですよね、たかがパートなのに自分から「休ませて」と言えなかっただけだったんですよね。


 メニエール病を発症して以来、発作を起こすたび村上総合病院救急外来、通常外来、急患診療所、おばた耳鼻科、色々な機関に連れて行ってもらいました。しかも家族、友だち…全部別な人に!!苦しみながらも「今日はどこに誰に連れて行ってもらうのがベストかなぁ」なんて選べる自分は、なんて幸せなのかとつくづく感じました。また、買い物に行けない身でも冷蔵庫の中は差し入れで満杯。そして直接お願いしなかった人たちからも「何か自分にできることがあったら声かけて」なんて言ってもらってどれだけ心強かったことか。「支えてくれたみなさんに感謝しかありません!!」
今たびたびテレビから流れてくるメダリストの言葉と同じ気持ちでいっぱいです。


 先日、町内の「お茶の間」で保健師さんが自殺予防の話をしてくれました。村上市でも毎年10人以上の方が自殺している現実。知らないところで苦しんでいる人が大勢いる。どうか自分が思っている以上に自分を気にかけ、力になりたいと思っている人がいることに気づいて欲しい。そして遠慮なく頼ってほしい。今回の自分自身のことを考えながら聴けたお話でした。
 その中で「こころかるた」というものをやりました。自分の気持ち、考えていることを言葉にすること、相手の話をじっくり聴くことでコミュニケーションをはぐくむツールです。今「はぐ版もしバナカード」作成に取り組み始めたところなので、特に興味深かったです。「こころかるた」も「もしバナカード」同様アメリカ発祥だそうです。色々なカードゲームがあるんですね。ご存じの方もいると思いますが、私同様、初めて耳にした方はぜひ検索してみてください。


 今回「今まで忙しすぎたんだよ、ゆっくり休んで!!」と本当に心配して声をかけてもらいました。でも、休むといってもめまいで動けず、新聞も好きな本も読めず、日中はソファーに横になってただぼーっとテレビ画面を眺めているだけ。聴力も悪くなっていたから電話で話もできず、1日3回の薬を飲むために無理やり何かを口に入れ、やっと暗くなると早々にベッドに入って寝る。眠っているときが一番楽だから。そんな毎日の辛かったこと。
いまだに耳鳴りはひどく、うっかり頭を上下や左右に動かすと「あ、やばいかも」となりますが、やりたいこと、やらなければならないことができるってホント素晴らしい!!
「元気」って本当にありがたいことです。
365日飲んでいたビールはいまだ飲みたいとは思わないけれど、日本酒やワインは少し飲めるようになりました。お店の人にも、行くたびにソフトドリンクの注文がどんどん減ってきて「飲めるようになってきましたねぇ」と喜んでもらえるくらいになりました。
まぁ、もう一生分飲んだから飲まなくてもいいんですけどねぇ。
でもやっぱり、飲めるなら飲みたいのがノンべの性。
ジョッキで「カンパーーーイ!!」「プハーーーッ!!」って早くやりたーーーい!!