先月開催された村上地域在宅医療推進センターさんの在宅医療普及啓発上映会、私も午前中は役立たずながらも、はぐスタッフとして参加していたのですが、午後からは所用があって肝心の映画『みとりし』を見ることができませんでした。

後日、すごく良かったという感想を聞いてちょっと残念だったなと思っていたところ、同タイトルをプライムビデオで発見!これは見ねば、ということで早速視聴しました。(なぜかズルしたような後ろめたさ…)
定年間際のサラリーマン柴は、友人の死をきかっけに看取り士としてのセカンドライフを選ぶ。
数年後、小さな看取りステーションの長となった柴が、新人の高村らとともに最期の時を迎える人を温かく支えていくというお話。
看取り士という職については、この映画で初めて知ったくらいで全く知識はありませんでした。
観る人が観れば多少のツッコミどころもあるのかもしれませんが、ヒーローも居ない、アクションシーンも無い、現実世界のどこにでもありそうな物語です。
自分が親を見送る立場なら?逆に自分が見送られる立場なら?ガンで余命を宣告されたら?自分の死に際に誰もそばに居なかったら?
ありふれた物語だからこそ、自分ごととして考えられるのだと思います。

人は生まれた時から死に向かって進んでいく。そんなことは誰もが分かっていながら、元気なうちは死についてはまだまだ先と思い込んでいて、なかなか深く考えないし、考えたくもない。まるで夏休みの宿題のように。
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映画の最後に出るマザー・テレサの言葉。
私は自分の心の中に、死にゆく人々の最後のまなざしをいつも留めています。
そして、私は、この世で役立たずのように見えた人々が、その最も大切な瞬間、死を迎える時に、愛されたと感じながら、この世を去ることができるためなら、何でもしたいと思っているのです。
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生前の地位・貧富・人生・また、はぐメンバーとして役に立ったかどうかに関係なく、愛されたと感じて旅立つことができたなら、穏やかな人生の最期となるのかもしれません。